ご挨拶
greeting

神社は、現在は大阪市内の街の中に鎮座し、小さいながら緑の木陰を ビル群のなかに供しておりますが、元々にお祀りしておりましたのは岡山県の 北部・津山市でありました。
現在は奥宮・元宮として奉斎しております加茂町日詰山の山中に、百々城(日詰城・落合城とも)という小さな城構えがあり、その城内に祠として祀られていたのがそもそもではないか、という伝えがありま す。 しかしその後は城も天正年間以降は山中に名残りをかすかにとどめて、祠も同じくして近在の人の記憶と目に留まるのみに残っていたのでは、などと勝手に思っていますが……

在所の百々生まれの中興者・田中富三郎も、幼少の頃には山へ入る前に此の古祠を拝んでいくと蝮などに咬まれずに怪我しないと教わり、長じて後も明治の戦役に命を助かり、これを「おかげ」として大事に捉えていたからこそ、令和のいままで信仰の続いておりますのはありがたいことと嬉しく思う次第です。

いま縁あって代を継ぎ、日々の時間の中でお詣りに来られる方々をお迎えし、また謂れと信仰を次へと渡していく最中にあって、ただただ身に余る事と思っております。心が思い、体が動いてお詣りに来られますのも、御神縁あってのこそ。
小さな境内ではありますが、どうぞ御参拝下さい。 神社 宮司 荻野大輔